和柄は、幅広い年代に人気があるデザインです。そんな和柄には、それぞれモチーフとなった物が由来する意味がこめられており、縁起物として選ばれることも多くなっています。そこで今回は、縁起物として取り入れたいおすすめの和柄と、その意味合いについてご紹介します。

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和柄はいつの時代にできたもの？

現在目にすることが多い和模様は、平安時代頃に中国や朝鮮との交流から取り入れられて、日本で独自に発展していったと言われています。その後も柔軟に異文化を取り入れて変化し、現在も継承されています。古典模様、伝統模様と呼ばれるものは、少なくと100年以上前から存在しており、和模様の歴史はとても長いものです。

縁起がいい和柄8選

数多く存在する和柄ですが、ここでは縁起がいいとされている和柄の中で、特にメジャーなものの一例をご紹介します。

唐草

つる草が四方八方に伸びる様を模様にした唐草は、強い生命力・繁栄を象徴しています。そのため、結婚祝いや快気祝いとして取り入れるのに適しています。ちなみに、唐草模様というと昔の泥棒が唐草の袋を持って逃げる様を思い浮かべる人もいるでしょう。一見縁起が悪そうに思えますが、これはどこの家にも唐草の風呂敷が置いてあったことの象徴です。

 

それだけ昔から、唐草模様が民衆の間で人気の柄として重宝されていたといえます。

亀甲

六角形を並べた模様が、亀の甲羅に似ていることから名づけられた亀甲は、さまざまな席で好まれている柄です。特に亀は長寿の象徴であることから、敬老の日や誕生日の贈り物によく取り入れられます。六角形の中に他の模様を加えたアレンジもあり、幅広い年代で使いやすい柄である点も魅力です。

鱗

同じ大きさの三角形を整然と並べた鱗は、再生や生命力を表しています。特に日本では、蛇の柄としてイメージされることが多いでしょう。蛇は脱皮を繰り返して成長していくことから、新しい環境で心機一転を考えている人へのお守りとして贈るのもおすすめです。

波千鳥

波の上を飛び、戯れるつがいの鳥が描かれています。千鳥は、群れになって飛ぶチドリ科の総称です。雄雌揃って子育てをするため、家内安全、夫婦円満の思いが込められています。また、そのかわいい柄が人気でさまざまなアイテムに取り入れやすいため贈り物にもおすすめです。

紗綾形

漢字の「卍（まんじ）」を斜めに崩し、つなげた柄が紗綾形（さやがた）です。卍は無限の意味を持っており、それがどこまでも繋がる様を表していることから、家の繁栄や長寿などを願う思いが込められています。年配の方を祝う席で選ばれることが多い柄となっており、敬老の日や還暦祝いなどにおすすめです。

青海波

無限に広がる海の穏やかな波を重ね合わせた青海波（せいがいは）は、未来永劫の平穏という願いが込められた柄です。平和を願う意味も表しているため、古くから吉事に用いられています。贈り物としては、結婚祝いに取り入れるのがおすすめです。

矢絣

矢の羽根をモチーフにした矢絣（やがすり）は、一度飛んでいけば戻ってこない矢の特性から、江戸時代に嫁入り道具の柄で使われていました。矢絣の着物をもたせれば、出戻りすることがないとして、縁起物とされていたようです。現代では嫁入り道具を持たせる風習も少ないので、矢絣模様の入ったアイテムを、結婚する娘や近しい人への贈り物として選ぶ人が多くいます。

七宝

七宝は、同じ大きさの丸を四分の一ずつ重ねて作られる柄です。上下左右に連続させているものは、七宝つなぎとも呼ばれます。円（縁）が繋がり続けている様から、円満・調和・ご縁の願いが込められた縁起の良い柄です。結婚祝いはもちろん、就職や引っ越しなど新たな出発をする人に向けた贈り物に喜ばれます。

奥が深い和柄の世界

前項でいくつか縁起の良い和柄をご紹介しました。しかし、さまざまな意味がこめられ縁起がいいとされている和柄は他にも数十種類以上あります。日本では、縁起のいいモチーフからさまざまな柄を生みだしてきました。素敵だと思った柄を見つけた際には、ぜひその柄の意味も調べてみてください。素敵な思い入れがある歴史に、触れることができるでしょう。

縁起物には和柄を選んで相手の幸せを願おう

和柄は、そのルーツを辿るとさまざまな意味が込められています。縁起が良く相手の幸せを思う気持ちを込めた物が多いため、ぜひお祝いを贈る際には縁起の良い柄を取り入れてみてください。喜びの思いが、相手により一層強く届くでしょう。