着物を着る際に、意外と悩む小物がバッグです。着物用バッグはいろいろなルールがありそうで選びにくい、という人も少なくありません。そこで今回は、着物を着る際に持ち歩くバッグのルールや、失敗しない選び方のポイントをご紹介します。

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着物用バッグにルールはある？

着物を着る際のバッグは、礼装ならある程度マナーがありますが、普段着として楽しむのであれば特別な決まりはありません。最近では、着物の着こなしを自由に楽しむ人も増え、あえて洋装バッグを合わせているコーディネートを見ることも多いです。バッグは着物にアクセントを加え、個性を演出するアイテムになっています。

着物の種類別の選ぶポイント

着物用バッグは、大きく「格式高い場所で使う」「日常で使う」に分けて考えると選びやすくなります。ここでは、それぞれに合わせるべきバッグをご紹介します。

格調高い着物

黒留袖や色留袖といった、格調高い着物を着る場合にはバッグも品格のあるものを合わせないとバランスが悪くなってしまいます。こうした場合は、礼装用として販売されているバッグを使用しましょう。礼装用バッグは色や柄も品のある仕上がりとなっているため、一つ持っておけばフォーマルな場で重宝します。

日常使いできる着物

普段着として着物を楽しむなら、着物に合うと思うバッグを自由に選びましょう。マナーやルールは特にありません。和装には和装用バッグでないとと考える人もいますが、洋装バッグでも着物に馴染むものはたくさんあります。色味や柄を引き立てるバッグでコーディネートを楽しみましょう。

着物に合わせやすいバッグ

では、普段着用で考えた場合に合わせやすいバッグにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、着物に合わせて楽しみたいおすすめのバッグをご紹介します。

振袖用バッグ

振袖には、専用のバッグがあります。丸いフォルムでガマ口仕様になっており、エナメル素材でツヤ感があるのが特徴です。柄も振袖に合わせて華やかになっているため、特別なシーンに着る振袖にぴったりなバッグとなっています。

クラッチバッグ

持ち手部分がない、小ぶりのバッグです。荷物が少ない場合は、持ち歩きが楽なので重宝します。また、持っている姿もスッキリ見えるので着物の柄を引き立てたい人には特におすすめです。

利休バッグ

持ち手がある布製のバッグで、着物と合わせるバッグとしてはもっともポピュラーです。マチが広い長方形のバッグで持ち運びしやすく、収納力も悪くありません。色や柄の幅も広く、礼装用から普段用までさまざまな種類が発売されています。

布製バッグ

荷物が多くなりそうな場合は、布製のバッグがおすすめです。収納力が高く、形が綺麗な物が多いため着物にも合わせやすいです。礼装用としては少し大きいので、格式のある場ではサブバッグを用意しておきクロークに預けるといいでしょう。普段着用としては、利休バッグ同様に色や柄も多彩なのでコーディネートの幅が広がります。

がま口バッグ

がま口バッグは、フォルムも柄も可愛いものが多く、カジュアルに持ち歩きたいときにぴったりです。レトロ感も演出できるので、近年では着物を好む若者に人気となっています。

夏場はカゴや巾着もおすすめ

夏場にはカゴ仕様のバッグや巾着をもつと、涼しい雰囲気を演出できます。これらのバッグは浴衣にも合うので、持っておくと夏場は着物と浴衣どちらにも使えて重宝します。

着物にNGなバッグ

特にルールはない普段着用の着物バッグですが、中には避けたほうがいいものもあります。ここでは、着物にふさわしくないとされるバッグを紹介します。

ショルダータイプのバッグ

肩掛けのショルダータイプは、荷物の重みで着物にシワを付けたり、着崩れを起こす可能性があります。着物を着る際に持つバッグは、手で持てるタイプを選ぶようにしましょう。

スパンコール付きのバッグ

スパンコールは布や繊維に引っかかりやすいため、着物を傷つけてしまう可能性があります。自分のものだけではなく、すれ違った人にも迷惑をかける恐れがあるので着物の際は避けたほうがいいでしょう。

カジュアルすぎるバッグ

紙袋やエコバッグのような、カジュアルすぎるものは避けましょう。荷物を別途しまうために、本命バッグの他に使用しているなら問題ありません。しかしカジュアルすぎるバッグをメインで使うのは、せっかくの着物がだらしなく見えてしまう可能性があるので注意してください。

TPOも意識してさまざまな素材の着物用バッグを楽しもう

着物用バッグは、TPOを意識していれば基本的に自由です。あえて洋装のバッグや、日本の伝統文化にこだわったバッグでも、着物と合わせて楽しめます。むしろ普段、洋装では使わないバッグを着物の時に取り入れるのもファッションの幅が広がる切っ掛けになるでしょう。着物はもちろん、お気に入りのバッグも見つけて着物のコーディネートを楽しんでください。