最近の住宅は、全ての部屋がフローリングであることが多く、和室が減ってきています。しかし、和室に敷かれている畳はクッション性が高いため、お座りを始めたり歩き始めたりした子どもの転倒による怪我の心配が減るなどのメリットがあります。この記事では、和室で子育てするメリットや注意点を解説します。

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和室で子育てするメリットとは？

ここでは和室で子育てするメリットを4つのポイントで解説します。

発育を促す

和室での生活は、子どもの筋肉や骨・運動機能などが発達し、発育を促すといわれています。和室に使用される畳の凹凸は滑りづらく、赤ちゃんにとってハイハイしやすくなるでしょう。ハイハイは全身運動のため、歩く力や腕の力の発達を促します。また、歩き始めの際は、畳が足で踏ん張る力を支えてくれるでしょう。

クッション性が高い

畳はスポンジのような構造をしているため、フローリングに比べてクッション性が高いです。お座りし始めや、歩き始めの子どもは転倒してしまうことも多いですが、畳が衝撃を吸収してくれるでしょう。また、和室に敷布団を敷くことで、ベッドからの転落の心配がありません。子どもから目が離せず、なかなか休まらない子育て中であっても、和室での子育ては、ストレスを軽減できるでしょう。

音が気になりにくい

畳はフローリングと比べて防音性が高いため、子どもがハイハイしたり足をばたつかせたりしても、音が気になりにくくなります。畳に使われているい草の繊維に含まれる空気によって、音が吸音されるため、音が響きにくくなるという仕組みです。

 

特にマンションやアパートの場合は、和室によって騒音トラブルの可能性を下げられるかもしれません。また、より一層防音対策をしたい場合には、防音マットを畳の下に敷くのもおすすめです。

快適に過ごしやすい

熱を伝えにくくする性質の空気が畳に使われているい草の繊維に含まれているため、断熱性が高いです。暑さや寒さを遮断してくれるため冷暖房が効きやすくなり、畳の調湿性によって、1年中快適に過ごせるでしょう。畳は肌ざわりが良いことに加え、フローリングに比べて冷たさを感じにくいため、畳の上に直接座ったり寝転がったりしても身体が冷えにくくなります。

 

また、い草には消臭効果やリラックス効果があるといわれており、汗っかきな赤ちゃんの臭いが軽減するほか、芳香成分によって森林浴と同様の効果が期待できます。集中力を高める効果があるともいわれているため、勉強する年齢の子どもにもおすすめです。

和室の注意点

メリットの多い和室ですがいくつか注意点があります。２つのポイントで解説します。

アレルギーに気を付ける

畳にはダニやカビ・ハウスダストなどのアレルゲンが発生しやすいというデメリットがあるため、対策が必要です。ダニは湿度が50％以下になると死滅しやすいとされているため、北側や風通しの悪い部屋の場合には、除湿器を使用するなどして湿度管理をしてください。また、畳の上のホコリやチリは見えにくいため、こまめに掃除し、ハウスダストを溜めないようにしましょう。

汚れ対策をする

畳はフローリングに比べて汚れが落ちにくいため、汚れ対策をしておく必要があります。畳の凹凸に液体がしみ込みやすく、粉が入りやすくなるため、和室で飲食しないなど、汚さないように工夫しましょう。

 

子どもの嘔吐などで畳を汚してしまった場合には、できるだけ早く対処する必要があります。汚れたところに塩を少量まいて、歯ブラシなどを使って水分を含んだ塩をかき出しましょう。塩を掃除機で吸い取り、固く絞った布で拭き、しっかりと水分を乾燥させます。

 

また、クレヨンなどの油性汚れは、住宅用洗剤を使って歯ブラシなどで畳の目に沿ってこすりましょう。汚れが畳の奥に入らないようにかき出すようにこするのがポイントです。固く絞った布などでふき取り、しっかりと乾かします。撥水性が高く水や汚れを吸収しにくい性質を持つ、和紙畳もおすすめです。

子育てには和室がおすすめ

和室は子どもの発育を促したり、クッション性が高いため心配事が減らせます。防音性や断熱性により快適に過ごしやすいなど、メリットが多くあるため、和室は子育てに向いているといえるでしょう。しかし、ダニやカビ・ハウスダストなどのアレルギー対策や、汚れ対策が必要です。注意点に気を付けて、和室を子育てに活用してみてください。